不正受給?高収入のお笑い芸人の親が生活保護を受けていいのか?

皆さん、こんにちは。何年か前に、あるお笑い芸人の親が生活保護を受けていると報道されました。そのお笑い芸人は、年収で、3000万円、いや5000万円もらっているなどといわれ、何で、そんなにたくさん収入をもらっているお笑い芸人の親が生活保護を受ける事ができるのか、不正受給ではないのかという批判がでました。感情論としては、分かりますが、たくさんの収入をもらっているお笑い芸人の親がお笑い芸人と別のところに住んでいて、生活保護を受けるのは不正受給になるのでしょうか。

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生活保護の扶養義務と不正受給はどう違うのか。(お笑い芸人を例にとって考えましょう)

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まず、生活保護を受けるにあたって、扶養義務が優先されます。それでは、生活保護の扶養義務ってなんでしょうか。例えば、生活保護を申請した人の親や兄弟や子供がいる場合、かれらが、その申請した人を助ける義務を扶養義務と言います。これだけ聞くと、じゃあ収入をいっぱいもらっているお笑い芸人は扶養義務があるので、助けなくてはいけない。だから、親を助けないで、その親が生活保護を受けているのは、不正受給だと思ってしまうかもしれません。しかし、それは全く違います。よく、ここのところを理解していない方が多いので注意して下さい。結論から言えば、不正受給ではありません。

生活保護制度には、扶養義務というのがありますが、それは任意で行うものとされています。生活保護を申請すると、市役所から扶養義務者に生活保護の申請者に援助できませんかという文書がいきます。(申請者と同一市内に住んでいる時は、直接訪問してくる場合があります) そして、その回答書に扶養できるか、できないか記載する欄があるので、その欄に扶養できないと記載すれば、すべて終了です。なぜなら、扶養義務は任意であり、任意とは扶養義務者が援助する意志がなければ、援助しなくて大丈夫だからです。この扶養義務は民法に基づくもので、扶養義務者の収入は関係ありません。

だから、収入のあるお笑い芸人に限らず、扶養義務者が地主で、たくさんの不動産収入がある人や大企業の会社員、自衛官などの公務員の親が生活保護を受けているケースはかなりあります。自衛官の場合など、思わず国を守る前に、自分の親を守れよとつっこみたくなりますが、援助する気はありませんと回答してしまえば、うまくいき、不正受給にはなりません。一応、扶養義務者に届く回答書には扶養できない理由を記載する欄があるので、もし、子供がいれば、子供にお金がかかるとか、自分が病気であれば、医療費がかかるためとか、何でもいいから、理由は書いとけばいいでしょう。別に理由については問題になりません。ただ、回答がないとしつこく文書が来る可能性があるので、面倒であれば扶養できない旨を回答しておいたほうがいいでしょう。でも、別に回答しなくても何もペナルティーはありません。親もしくは、子供に対する扶養義務については、生活保護が決定した後も、年に1回、扶養義務の手紙が来ますが、これも扶養できない旨、回答すれば、問題ありません。

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かつては、厚生労働大臣の兄弟が生活保護を受けているという事が週刊誌で報道されました。この政治家は、厚生労働大臣になる前に、講演料や本の印税などで多額の収入を得ている有名な学者でした。そのため、その生活保護を行っている市役所がわざわざこの政治家のいるところに扶養できないか訪問したが、断られてしまい、結局、生活保護は継続されたままです。しかし、扶養義務はあくまでも任意なので、扶養義務者が援助したくないと回答すれば、それまでなのです。全く、不正受給にはなりません。だから、お笑い芸人の場合も不正受給にはならないのです。これが、現在の生活保護制度です。だから、あなたが、無年金の親がいて、面倒をみるのが大変な場合は、どうすればいいのでしょうか。

まず、世帯を別にしなくてはなりません。そして、生活保護の申請をすれば、本人にお金がなければ、間違いなく生活保護は決まるでしょう。はっきりいって、生活保護が決まれば、金銭的には楽です。家賃が4千円のアパートとして、地域にもよりますが、約10万円余は支給されるでしょう。そして、医療費は無料で、病院へ行く交通費もでます。もちろん、入院した場合、入院医療費や入院食事代も無料です。また、介護保険制度を利用した場合、通常1割の負担が発生しますが、生活保護であれば、それもタダです。また、市役所の担当ケースワーカーがつきますので、おおまかな状況は把握してくれます。いよいよ在宅生活が厳しくなってしまった時は施設入所する事になりますが、この時も市役所の担当者が探してくれます。(ただ、いいかげんな市役所の職員だと探してくれませんが) そして、その施設が決まった場合、その施設に入る入居一時金(上限はあります)や布団代などおおむねかかる費用一式は生活保護の毎月のお金とは別に支給されます。もちろん、施設にはいってからかかる費用も生活保護費で賄われます。最近は、生活保護の人が入る施設でもきれいな施設はあります。また、施設に入る前に扶養義務者の人が見学に行く事もできます。最近、高齢者虐待などの問題がクローズアップされていますが、生活保護制度を活用すれば、かなり問題は解決されるでしょう。

だから、収入の高いお笑い芸人の親が生活保護を受けても不正受給にはなりません。

生活保護の扶養義務で不正受給になる場合(お笑い芸人を例にとって考えましょう)

扶養義務は任意なので、扶養義務を行わなくても、不正受給にはならないという話はしました。それでは、逆に扶養義務者が扶養義務を行い、不正受給になってしまうのはどういった場合でしょうか。

例えば、お笑い芸人を例にとって考えてみましょう。収入の高いお笑い芸人が、生活保護を受けている親に今月はたくさんのギャラが入ったので、5万円の仕送りをしたとします。この仕送り収入についてお笑い芸人の親が市役所に申告していない場合、不正受給になります。つまり、本来であれば、お笑い芸人の親は仕送り収入を申告して、市役所は、その申告に基づいて、毎月支給している生活保護費から仕送り収入の金額分を差し引きます。

だから、逆に下手に親に仕送りを送って、そのままにしておいて、後で市役所にばれると、不正受給になります。特に、親名義の通帳に振込みをしたりするとばれるケースがあります。最近では、市役所によっては、預金通帳の写しを毎年提出させているところもありますので、気をつけて下さい。また、市役所は生活保護受給者の預金調査を行う事が可能です。あやしまれると、この預金調査が行われる可能性があります。だから、親が生活保護を受けたら、金銭的な事は、生活保護にまかせて、精神的な支えに徹するのが一番いいでしょう。たまに様子を見るとか、高齢者になれば、病気で入院する事も多いので、入院の手続きをするとか金銭面以外の事を行うのがいいでしょう。そうすると、市役所も助かるので、市役所の職員も人間ですから、この人は問題ないなと思われて警戒がゆるみます。ただ、忙しければ無理に時間を作って行う事もないと思われます。どうしても扶養義務者の手が必要な時は、市役所から連絡がきますので、それまで待っていればいいのです。

生活保護の扶養義務の今後(お笑い芸人を例にとって考えましょう)

さて、生活保護制度の扶養義務は任意なので、援助しなくても問題がないと説明してきましたが、ひとつだけ気にかかる点があります。これは、かなりマニアアックな知識で、市役所の担当職員でも知らない人が多いでしょう。 生活保護を受けている人の子供が明らかに多額の収入を得ているとします。その場合で、子供が、扶養したくない、要は援助したくないと回答したとします。その場合、市役所はその子供に明らかに扶養能力があると判断した場合は、生活保護法第77条第1項の規定に基づいて扶養するよう家庭裁判所に申し立てをする事ができます。もし、家庭裁判所が扶養しなさいと審判した場合は、その子供は扶養しなくてはならなくなります。しかし、この家庭裁判所の申し立てはほとんどというかおそらく行われた事はないでしょう。なぜ、行われないのでしょうか。原則としては、扶養は生活保護を受けている人と扶養義務者で話し合って行ってもらうのが基本だからとなっていますが、最大の理由は市役所にとって、面倒な仕事だからというのが本音でしょう。

だから、本来ならばお笑い芸人については、この家庭裁判所への申し立てを行えばいいのです。しかし、ニュースになってないところを見ると実際には行われていないのでしょう。ただ、現在の安倍政権は、生活保護制度に対し、今までの政権に比べると厳しい姿勢でのぞんでいるのでどうなるかはわかりません。でも、現実にはこの制度は、もめる可能性が高いので、行われないでしょう。不正受給に対しては、厳しく行っていくでしょうが、扶養義務に関しては、あまり踏み込めないでしょう。だから、収入の高いお笑い芸人の親が生活保護を受けても何ら問題はなく、不正受給でもないので、自分の親が生活保護を受けるうえで、きちんとした知識さえあれば、何も問題ありません。市役所の人にあなた年収あるでしょ、扶養できるでしょといわれても、扶養はあくまでも原則として任意なので、ひるむ事はありません。

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