不正受給?高収入のお笑い芸人の親が生活保護を受けていいのか?

生活保護 お笑い芸人 不正受給

皆さん、こんにちは。何年か前に、あるお笑い芸人の親が生活保護を受けていると報道されました。そのお笑い芸人は、年収で、3000万円、いや5000万円もらっているなどといわれ、何で、そんなにたくさん収入をもらっているお笑い芸人の親が生活保護を受ける事ができるのか、不正受給ではないのかという批判がでました。感情論としては、分かりますが、たくさんの収入をもらっているお笑い芸人の親がお笑い芸人と別のところに住んでいて、生活保護を受けるのは不正受給になるのでしょうか。

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生活保護の扶養義務と不正受給はどう違うのか。(お笑い芸人を例にとって考えましょう)

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まず、生活保護を受けるにあたって、扶養義務が優先されます。それでは、生活保護の扶養義務ってなんでしょうか。例えば、生活保護を申請した人の親や兄弟や子供がいる場合、かれらが、その申請した人を助ける義務を扶養義務と言います。これだけ聞くと、じゃあ収入をいっぱいもらっているお笑い芸人は扶養義務があるので、助けなくてはいけない。だから、親を助けないで、その親が生活保護を受けているのは、不正受給だと思ってしまうかもしれません。しかし、それは全く違います。よく、ここのところを理解していない方が多いので注意して下さい。結論から言えば、不正受給ではありません。

生活保護制度には、扶養義務というのがありますが、それは任意で行うものとされています。生活保護を申請すると、市役所から扶養義務者に生活保護の申請者に援助できませんかという文書がいきます。(申請者と同一市内に住んでいる時は、直接訪問してくる場合があります) そして、その回答書に扶養できるか、できないか記載する欄があるので、その欄に扶養できないと記載すれば、すべて終了です。なぜなら、扶養義務は任意であり、任意とは扶養義務者が援助する意志がなければ、援助しなくて大丈夫だからです。この扶養義務は民法に基づくもので、扶養義務者の収入は関係ありません。

だから、収入のあるお笑い芸人に限らず、扶養義務者が地主で、たくさんの不動産収入がある人や大企業の会社員、自衛官などの公務員の親が生活保護を受けているケースはかなりあります。自衛官の場合など、思わず国を守る前に、自分の親を守れよとつっこみたくなりますが、援助する気はありませんと回答してしまえば、うまくいき、不正受給にはなりません。一応、扶養義務者に届く回答書には扶養できない理由を記載する欄があるので、もし、子供がいれば、子供にお金がかかるとか、自分が病気であれば、医療費がかかるためとか、何でもいいから、理由は書いとけばいいでしょう。別に理由については問題になりません。ただ、回答がないとしつこく文書が来る可能性があるので、面倒であれば扶養できない旨を回答しておいたほうがいいでしょう。でも、別に回答しなくても何もペナルティーはありません。親もしくは、子供に対する扶養義務については、生活保護が決定した後も、年に1回、扶養義務の手紙が来ますが、これも扶養できない旨、回答すれば、問題ありません。

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かつては、厚生労働大臣の兄弟が生活保護を受けているという事が週刊誌で報道されました。この政治家は、厚生労働大臣になる前に、講演料や本の印税などで多額の収入を得ている有名な学者でした。そのため、その生活保護を行っている市役所がわざわざこの政治家のいるところに扶養できないか訪問したが、断られてしまい、結局、生活保護は継続されたままです。しかし、扶養義務はあくまでも任意なので、扶養義務者が援助したくないと回答すれば、それまでなのです。全く、不正受給にはなりません。だから、お笑い芸人の場合も不正受給にはならないのです。これが、現在の生活保護制度です。だから、あなたが、無年金の親がいて、面倒をみるのが大変な場合は、どうすればいいのでしょうか。

まず、世帯を別にしなくてはなりません。そして、生活保護の申請をすれば、本人にお金がなければ、間違いなく生活保護は決まるでしょう。はっきりいって、生活保護が決まれば、金銭的には楽です。家賃が4千円のアパートとして、地域にもよりますが、約10万円余は支給されるでしょう。そして、医療費は無料で、病院へ行く交通費もでます。もちろん、入院した場合、入院医療費や入院食事代も無料です。また、介護保険制度を利用した場合、通常1割の負担が発生しますが、生活保護であれば、それもタダです。また、市役所の担当ケースワーカーがつきますので、おおまかな状況は把握してくれます。いよいよ在宅生活が厳しくなってしまった時は施設入所する事になりますが、この時も市役所の担当者が探してくれます。(ただ、いいかげんな市役所の職員だと探してくれませんが) そして、その施設が決まった場合、その施設に入る入居一時金(上限はあります)や布団代などおおむねかかる費用一式は生活保護の毎月のお金とは別に支給されます。もちろん、施設にはいってからかかる費用も生活保護費で賄われます。最近は、生活保護の人が入る施設でもきれいな施設はあります。また、施設に入る前に扶養義務者の人が見学に行く事もできます。最近、高齢者虐待などの問題がクローズアップされていますが、生活保護制度を活用すれば、かなり問題は解決されるでしょう。

だから、収入の高いお笑い芸人の親が生活保護を受けても不正受給にはなりません。

生活保護の扶養義務で不正受給になる場合(お笑い芸人を例にとって考えましょう)

扶養義務は任意なので、扶養義務を行わなくても、不正受給にはならないという話はしました。それでは、逆に扶養義務者が扶養義務を行い、不正受給になってしまうのはどういった場合でしょうか。

例えば、お笑い芸人を例にとって考えてみましょう。収入の高いお笑い芸人が、生活保護を受けている親に今月はたくさんのギャラが入ったので、5万円の仕送りをしたとします。この仕送り収入についてお笑い芸人の親が市役所に申告していない場合、不正受給になります。つまり、本来であれば、お笑い芸人の親は仕送り収入を申告して、市役所は、その申告に基づいて、毎月支給している生活保護費から仕送り収入の金額分を差し引きます。

だから、逆に下手に親に仕送りを送って、そのままにしておいて、後で市役所にばれると、不正受給になります。特に、親名義の通帳に振込みをしたりするとばれるケースがあります。最近では、市役所によっては、預金通帳の写しを毎年提出させているところもありますので、気をつけて下さい。また、市役所は生活保護受給者の預金調査を行う事が可能です。あやしまれると、この預金調査が行われる可能性があります。だから、親が生活保護を受けたら、金銭的な事は、生活保護にまかせて、精神的な支えに徹するのが一番いいでしょう。たまに様子を見るとか、高齢者になれば、病気で入院する事も多いので、入院の手続きをするとか金銭面以外の事を行うのがいいでしょう。そうすると、市役所も助かるので、市役所の職員も人間ですから、この人は問題ないなと思われて警戒がゆるみます。ただ、忙しければ無理に時間を作って行う事もないと思われます。どうしても扶養義務者の手が必要な時は、市役所から連絡がきますので、それまで待っていればいいのです。

生活保護の扶養義務の今後(お笑い芸人を例にとって考えましょう)

さて、生活保護制度の扶養義務は任意なので、援助しなくても問題がないと説明してきましたが、ひとつだけ気にかかる点があります。これは、かなりマニアアックな知識で、市役所の担当職員でも知らない人が多いでしょう。 生活保護を受けている人の子供が明らかに多額の収入を得ているとします。その場合で、子供が、扶養したくない、要は援助したくないと回答したとします。その場合、市役所はその子供に明らかに扶養能力があると判断した場合は、生活保護法第77条第1項の規定に基づいて扶養するよう家庭裁判所に申し立てをする事ができます。もし、家庭裁判所が扶養しなさいと審判した場合は、その子供は扶養しなくてはならなくなります。しかし、この家庭裁判所の申し立てはほとんどというかおそらく行われた事はないでしょう。なぜ、行われないのでしょうか。原則としては、扶養は生活保護を受けている人と扶養義務者で話し合って行ってもらうのが基本だからとなっていますが、最大の理由は市役所にとって、面倒な仕事だからというのが本音でしょう。

だから、本来ならばお笑い芸人については、この家庭裁判所への申し立てを行えばいいのです。しかし、ニュースになってないところを見ると実際には行われていないのでしょう。ただ、現在の安倍政権は、生活保護制度に対し、今までの政権に比べると厳しい姿勢でのぞんでいるのでどうなるかはわかりません。でも、現実にはこの制度は、もめる可能性が高いので、行われないでしょう。不正受給に対しては、厳しく行っていくでしょうが、扶養義務に関しては、あまり踏み込めないでしょう。だから、収入の高いお笑い芸人の親が生活保護を受けても何ら問題はなく、不正受給でもないので、自分の親が生活保護を受けるうえで、きちんとした知識さえあれば、何も問題ありません。市役所の人にあなた年収あるでしょ、扶養できるでしょといわれても、扶養はあくまでも原則として任意なので、ひるむ事はありません。

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パソコンによるインターネットでの生活保護申請はできるのでしょうか?

皆さん、こんにちは。政府は、経済政策をいろいろやっているといいますが、国民の過半数以上が、生活が苦しいと感じているとの報道がありました。そして、生活保護費がいろいろなところで、引き下げられています。税務署などでは、いわゆる確定申告などは、今はパソコンでインターネットを使って行う事ができます。

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しかし、生活保護の申請は、パソコンでインターネットでする事ができません。また、アパートにすんでいる世帯の家賃をもらうには、自分名義の賃貸借契約書が必要になります。

生活保護の申請はパソコンでインターネット申請はできないのか。

生活保護 パソコン インターネット最近、行政サービスのIT化が進み、パソコンでインターネットにより申請したり、また申請書を出したりする事ができます。それでは、生活保護の申請は、パソコンでインターネットにより行う事ができるのでしょうか。おそらく、通常はできないと思われます。

生活保護の申請ができるのは、本人、同居の親族、扶養義務者(親、兄弟、子供)が基本的に行う事ができます。また、民生委員(地域のいろいろなお世話をする人)さんの電話連絡、本人が入院した場合の病院からの電話連絡でも、仮の生活保護申請を行う事ができます。後で、本人に生活保護の申請意思があるか確認します。

そのため、原則として、市役所にいかないと、生活保護の申請ができません。実は、このことは、困った事がおきます。例えば有料老人ホームに入所している高齢者がお金がなくなり、生活保護を申請したい場合、当然、有料老人ホームにいるくらいですから、自分自身が市役所に出向いて生活保護の申請をする事は不可能といっていいでしょう。そのため、この場合は、扶養義務者が行う事が多いのですが、たいてい扶養義務者は忙しいので、しかも、市役所は月曜日から金曜日の9時から5時までしか行っていないため、なかなか生活保護の申請に行くのが、困難になります。パソコンによるインターネット申請が可能であれば、どれだけ便利かわかりません。しかし、実際には行われていません。なぜでしょうか。

生活保護を申請する場合、まず、市役所の職員(面接員といいます)が相談者の状況をきちんと把握し、生活保護制度以外の制度の活用を検討し、生活保護制度の仕組みを説明したうえで、生活保護の申請の意思確認をして、生活保護申請を受理するというかたちになります。例えば、生活保護の相談者が、多額の預貯金を持っていて、明らかに生活保護に該当しない場合や、相談者が生活保護を受けようとしている人の知人であるなど、生活保護の申請権を持っていない場合は、申請を受理しない事があります。

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生活保護の申請で注意してほしいのは、面接員は生活保護の申請をさせずにうまく帰そうとする傾向がある事です。例えば、扶養義務者の援助が受けられるか聞く事は、問題ありませんが、扶養義務者と相談してからでないと生活保護の申請を受け付けないという場合は、問題です。別に扶養義務者と相談する事は生活保護の申請をするために必要な事ではありません。また、生活保護の申請をするにあたり、必要な書類がそろっていまいからそろえてから来るようにというのは申請権の侵害にあたり違法です。例えば、アパートの契約書がないと申請を受け付けないなどというのは完全に違法です。極端な話をすれば、書類が何一つなくても生活保護の申請意思があれば、生活保護の申請は受理されます。アパートの契約書は生活保護の申請後にそろえればいいのです。

パソコンによるインターネット申請ができない問題点

パソコンによる生活保護のインターネット申請ができないとどういう時に困るのでしょうか。例えば、最近、若い人の中で、精神的な病気により、仕事ができず、お金がなくなり、生活保護を受けたいという人が増えています。こういった病気をかかえている人で、外出するのが怖いという人がかなりいます。そういった人は、生活保護の申請がしたくても、なかなか市役所に行く事ができません。代わりに扶養義務者が行ってくれれば問題ないのですが、生活保護の申請を検討している人は、親族関係が破綻している人が多いので、扶養義務者にお願いするのが困難な事が多いのです。また、民生委員を通して生活保護の申請につなげるという方法がありますが、普通、自分の地域の民生委員と交流のある人などまずいない、特に若い人は近所付き合いがないので、不可能といっていいでしょう。

じゃあどうすればいいのか。そのような時こそ、パソコンによるインターネット申請ができれば、市役所へいかずとも精神的な病気で外出がつらい人でも生活保護の申請をする事ができます。しかし、市役所としては、それを行えば、生活保護の申請が増えてしまうため、行っていないようです。しかし、生活保護の申請をするには何一つ書類はいらないため、(例えば、アパートの賃貸借契約書)パソコンによるインターネット申請はやろうと思えばできるはずです。また、市役所には市民の声を何でも聞く部署があり、その部署はメールでの受付を行っているケースが多いので、そこに生活保護の申請のメールを送るという方法もありますが、おそらくメールでは、生活保護の申請を受理してくれないと思われます。

こういった場合の方法としては、友人と一緒に市役所にいくか、精神的な病気をかかえている人を応援してくれるNPOにお願いして一緒にいくか、自分の通院している精神科の相談員さんと一緒に行くのもいいと思います。いずれにしても、市役所へ行かないと生活保護の申請はできません。(入院の場合は、病院が連絡してくれるので大丈夫です) しかし、生活保護の申請がパソコンによるインターネット申請によって受理されないのは問題でしょう。

生活保護受給者はパソコンを持つ事ができるの?

ところで、生活保護を受けている人は、パソコンが持てるのでしょうか。生活保護というとぜいたく品は持ってはいけないというイメージがあります。生活保護を受ける前に資産を活用しなさいというのが生活保護制度の基本原則になっています。 しかし、一般的には7割の人が所有している物については保有を認めているケースが多いようです。そのため、パソコンは、余程高価で、ない限り、保有を認めているケースが多いようです。携帯電話もかなりの人が所有しています。インターネットも生活保護費の範囲内であれば、使用する事に問題ありません。だから、パソコンがあるからといって、生活保護申請を躊躇する必要は全くありません。

また、パソコンがないと困る事もあります。例えば、ある会社で仕事をした場合、生活保護を受けている場合、給料明細を提出しなくてはならないのですが、最近では、パソコンでインターネットを使って、給料明細をプリントアウトしないといけない会社が増えています。そういう意味からもパソコンは必要だといえるでしょう。

書類が何一つなくても生活保護申請はできるの?

結論から言えば、市役所へ行き、面接員と話をして、申請書などに記載して市役所に提出すれば、生活保護申請はできます。ここは、重要なところなので、良く知っておいて下さい。そして、生活保護申請をした後に、自分の居住しているアパートの契約書など、たくさんの必要書類を用意すれば大丈夫です。とにかく皆さんあきらめないで下さい。お金がなくて途方にくれてしまい、良く市役所にある生活保護のしおりのような冊子を読むと必要書類の記載があり、何だか全部を集めないと申請できないような感じがしますがそんな事はありません。書類が何一つなくても生活保護の申請はお金がなければする事ができます。

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生活保護の医療費は収入によって自己負担が発生するのか

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皆さんこんにちは。生活保護の医療費は、いくら収入があっても、自己負担は発生しません。 今、世間では、国の借金が1千兆円を超えたとかいって、財政を立て直さなければならないなどと言っています。そのために、政府の歳出を削減する(要は出費を減らす)と報道されています。また、そのために消費税も今後、上げていく可能性があるとも言っています。(すでに2017年4月から消費税が10%になる事は決まっています。今後も生活保護の医療費については収入があっても自己負担は発生しないのでしょうか。

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生活保護以外の医療費は収入によって自己負担がある

生活保護 医療費もともと日本において、生活保護でなくても、医療費について、収入があっても病院にかかった場合、自己負担はありませんでした。 しかし、1980年代に、中曽根内閣において、初めて医療費の収入に応じた自己負担制度が導入されました。この時の負担割合は、1割です。

次に医療費の収入に応じた自己負担割合が引き上げられたのが、1990年代後半に小泉さんが厚生大臣の時に1割から2割に引き上げられました。あの郵政民営化や自民党をぶっ壊すなどの発言で有名になった小泉さんです。この時の首相は、橋本龍太郎さんです。(もうお亡くなりなっています)

そして、2000年代前半に医療費の収入に応じた自己負担割合が引き上げられました。小泉さんが、首相の時に2割から3割に引き上げられました。

このようになぜ、医療費の収入に応じた自己負担割合が引き上げられたのでしょうか。要するに簡単にいってしまえば、高齢者が増えて、医療費が増えてしまったからです。現在、医療費は、収入のある人が、社会保険料や税金といった形で、負担し、まかなわれています。しかし、そういった方法による負担が限界にきたため、病院に通院している患者に自己負担を求めるようになりました。 当初、収入に応じた医療費の自己負担を導入するにあたっては、相当な反対がありました。 だって、税金や社会保険料で払っているのに、なんで病院へかかった時にまた医療費を1割とはいえ、負担しなくてはいけないのかというものでした。

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確かにその意見もわかりますが、政府は増え続ける医療費をおさえたかったと思われます。収入に応じた自己負担制度を導入すれば、病院へ行くのが抑制されるとの思惑があったのかもしれません。今では、3割負担になってしまったので、簡単にいえば、導入時の3倍になってしまったので、大変な負担割合という事ができます。

それでは、生活保護の医療費の収入に応じた自己負担は、どうなっているのでしょうか。 生活保護制度に関しては、自己負担は導入されておらず、無料のままです。ただ、無料のために何回も病院にいき、(これを頻回受診といいます)医療費の増大をまねいているとの批判がでているのには注意しなくてはいけません。そのため、生活保護を受けていれば、医療費の収入に応じた自己負担は発生せず、無料のままだと安心していると足元をすくわれないともかぎりません。

生活保護の医療費は、収入による自己負担はないが今後も大丈夫なのか

生活保護の医療費は、現在、収入による自己負担はない状態が続いています。しかし、自己負担制度ができる予兆はありました。 かつての民主党政権で、事業仕分けというのが行われました。 この時、生活保護の予算削減の一つの方法として、医療費の自己負担が議論されました。結局、事業仕分けそのものが骨抜きになってしまったために生活保護の医療費の収入に応じた自己負担は実現されませんでした。

しかし、安倍首相は政府の借金を減らすため、その方法として社会保障費の伸び率を抑える、要は削減を掲げています。その中であきらかに生活保護制度が狙われています。その証拠に昨年、何十年ぶりに生活保護法が改正されました(改正かなという感じもありますが) 要は市役所の調査権限の拡大(良くよめば、たいしたものではありませんが)、不正受給の罰則強化です。この事は生活保護の医療費には関係ない事ですが、別に厚生労働省の通知という形で、いろいろ縛りを作っています。

例えば、昨今、騒がせているのは、ジェネリックの導入です。生活保護を受給している方は、できるだけ病院へ受診して処方された場合、ジェネリックの医薬品を希望するように指導されています。なぜかといえば、ジェネリックの医薬品のほうが値段が安いので、医療費の削減につながるからです。生活保護費の約50%弱が医療費です。生活保護費を削減するには医療費の削減が重要視されるのは、当然といえるでしょう。また、病院へ頻会受診している生活保護者については、市役所の担当者にリストを出し、本当に必要なのか調査するような事も行っております。

しかし、人工透析のようにどうしても週3回通院しないといけない方もいいます。そうすると月の通院回数は、12日は必要になります。これを頻会受診だからといって、通院回数が削減されたら生命の危険にかかわります。もともと人工透析を受けている方は長生きが難しいのですが、それでも人工透析歴、10年という人もいます。しかし、人工透析についてはあまり言われないようです。なぜでしょうか。生命に関わるからでしょうか。それもあるかもしれませんが、別の要因もあります。人工透析は1人当たり、1年間で医療費が1千万円かかります。だから、最近人工透析クリニックが増えており、送迎ありなどとサービスもいいです。はなしをもどしますが、なぜいわれないかといいますと、人工透析の医療費は生活保護法でなく、自立支援法という法律から出ているので、どんなに人工透析で通院しても生活保護の医療費に影響がないからです。はっきりいって、役所の都合によるものです。だから、人工透析については、心配いらないでしょう。

また、受診する医療機関について、制限がもうけられています。例えば、受診する医療機関は管内に限るというものです。管内に限るとはどういう事かといいますと、AさんがB市で生活保護をうけている場合、B市内の医療機関を利用しなさいというものです。もちろんAさんがB市とC市の市境付近に住んでいる場合は、C市の医療機関を受診することに妥当性がある場合は大丈夫です。しかし、そうでない場合は、どうでしょうか。例えば、自分の病気の治療がB市に治療できる病院がない場合は、別の市で受診する事が可能です。しかし、精神疾患の方の場合はどうでしょか。精神疾患の方の場合、医師との相性が極めて重要になります。そして、その医師が別の病院に移る事は良くあります。この場合、管外なので、だめだとなると、この方の精神疾患が悪化する可能性は十分に考えられ、下手すると入院という事態もかんがえられます。そして最悪、退院できなくなり、今、居宅生活が不可能との判断が下され、長期入院に突入する可能性があります。

入院医療費はだいたい月額30万円を超えます。結局、医療費を抑制しようとして行った政策が結果として医療費を増やしてしまうという結果をもたらしてしまうのです。

生活保護における医療費の収入に応じた自己負担の問題点について

生活保護における医療費の収入に応じた自己負担には問題点があります。そもそもジェネリック医薬品に変えた結果、以前より体調が悪化したと訴えるケースは増えています。ただ、生活保護における医療費の収入に応じた自己負担については、決定しておりません。(もちろん我々の知らないところで議論されているかもしれませんが)

また、医療機関の決定については、被保護者の意に反してはならないという項目もあるので、市役所の人に言われてもなぜ、その病院に受診しなくてはいけないのか、しっかり主張する事が重要でしょう。

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生活保護費はいくらもらえるのか。

生活保護 いくら もらえる

皆さんこんにちは。生活保護で一番気になるのは、自分は、生活保護費がいくらもらえるのかという事ですよね。これは、地域やその世帯の状況によって、大きく変わってきますし、世帯と関係なく支給される生活保護費もたくさんあります。この世帯の場合、生活保護費がいくらもらえるのか。この状況の場合、生活保護費は、いくらもらえるのか。 もっとも関心のあるところではないでしょうか。これからその点について説明していきます。

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この世帯は生活保護費がいくらもらえるのか。

生活保護 いくら もらえる地域によって、差がありますので、ここでは一般的な郊外の住宅地あたりをモデルにします。まず、食費や光熱水費をまかなう生活保護費として生活扶助費というのがあります。これは年齢によって、若干違ってきます。一人世帯の場合、生活扶助費は7万円~8万円です。これに家賃(住宅扶助といいます)がでます。仮に家賃が4万円としますと生活扶助費を7万円とした場合、生活保護費がいくらもらえるかといえば、11万円になります。医療費は無料です。下水道使用料やNHKの受信料が免除になる事を考えると実質、12万円はもらえるといってもいいでしょう。他にもいろいろありますが、後で説明します。

また、障害者の場合、生活保護費はいくらもらえるのでしょうか。身体障害者手帳1級か2級、精神手帳1級、障害年金1級を受給の場合、月額2万円程度、身体障害者3級、精神手帳2級、障害年金2級を受給の場合、月額1万5千円程度が加算されます。たとえば、身体障害者1級の人は、生活保護費がいくらもらえるのかというと、先程の11万円をもとに計算すれば11万円に2万円が加算され、13万円になります。手取りで13万円を稼ぐのは大変ですよね。仮に派遣会社でアルバイトしても今は、手取りで6千円程度です。つまり、22日働いて、13万2千円です。働くのが、ばかばかしくなるのも無理ありません。

例えば、一人世帯で仕事をして、7万円の給料で、手取り6万円の場合は、生活保護費はいくらもらえるのでしょうか。生活保護の場合、収入があるとその分差し引かれます。しかし、働いて得た収入の場合、もらった手取りの給料全額が引かれず、控除という制度があります。例えば、この場合、給料が7万円ですから、控除が約2万円になります。つまり実際に引かれる金額は6万円から2万円を引いた4万円になります。働かないでもらえる生活保護費を11万円とすると、そこから4万円を引いた7万円が生活保護費としてもらえる事になります。そのため、実質は、13万円、手元にある状態になります。一人世帯を例にとるだけでもこれだけ生活保護費がいくらもらえるのか、実際に手元に残る金額はいくらなのか、違ってくる訳です。

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次に母子世帯を見ていきましょう。小学生の子供1人と中学生の子供1人いると仮定します。家賃は5万円にしましょう。まず、生活扶助費ですが、3人の食費や光熱水費の場合、約17万円になります。ただし、母子家庭の場合、母子加算というのがあります。これは、子供が1人いる場合、約2万円、あと、1人増えるについてだいたい2千円が加えられます。(ちょっと細かいところがあるのですが、ここでは分かりやすく省略します) この場合、母子加算がいくらもらえるかというと、2満2千になります。また、中学生以下の子供がいる場合、第1子及び第2子は3歳未満は1万5千円、3歳から中学校終了の児童は、1万円です。第3子以降は、小学校終了前は、1万5千円、小学校終了後中学校終了前の児童は、1万円です。これを児童養育加算といい、この場合、児童養育加算の生活保護費がいくらもらえるかというと、2万円になります。この他に小学生と中学生には、教育扶助というのが支給され、小学生は、約5千円、中学校は、約9千円になります。それでは、この母子世帯の生活保護費は、いくらもらえるのでしょうか。17万円+5万円+2万2千円+2万円+5千円+9千円=27万6千円になります。皆さんどう思いますか。これ、毎月の生活保護費です。これだけの額、手取りで稼げますか。だから、このような母子世帯で、母が健康で働ける場合は仕事をしなくてはなりませんが、これだけの収入を得るのには、相当の資格がないと無理でしょう。(最も、母子家庭の場合、児童手当と児童扶養手当が出るので、その分は差し引かれます。この場合、児童手当が2万円、児童扶養手当は約4万円になりますので、合計で6万円がさしひかれるので、実際にいくら生活保護費がもらえるかといえば、22万6千円になります) しかし、22万6千円を毎月稼ぐのは容易ではありません。というか無理でしょう。実際には、母子世帯の母は、パートなどで、10万~15万円稼ぐのがやっとのようです。仮に額面で15万円の給料とした場合、約3万の控除がつきます。そのため、実質、この世帯は月額30万円の生活を送っていると考えていいでしょう。

この他にも一時的ですが、子供がいる事によって支給される場合があります。例えば、子供が小学校に入学する場合、中学校に入学する場合、生活保護費はいくらもらえるのでしょうか。小学校の場合、約4万円、中学校の場合、約5万円です。また、良く滞納で話題になる給食費は無料です。だから、生活保護を受けている人で、給食費を滞納する人はいません。学校の教材費も支給されます。(実費分なので、学校によってもらえる金額は違います) まあ、これだけ見ても、下手な甲斐性のない旦那なら、分かれて生活保護を受けたほうがよっぽどいい暮らしができるといえます。

一時的なもの(一時扶助といいます)で生活保護費はいくらもらえるのか

例えば、生活保護を受けている人は、アパートに住んでいる人が大半です。その場合、更新料というものがとられますが、それも支給されます。(上限はありますが) また、最近では、火災保険料や更新手数料が請求されるケースが多いですが、これらは支給されます。ただ、保証料は、扶養義務者(親や兄弟や子供)が全くいない場合か長期間交流がない場合に限って認められます。また、持ち家の場合、家屋の修理などの費用(住宅維持費といいます)が、年間で、10万円程度もらえます。また、その範囲内で、近くに公衆浴場がない場合は、入浴設備の修理費も支給の対象になります。網戸の設置も同様です。

例えば、入院患者は月額約2万円の現金が支給されます。(入院医療費や入院食事代は無料です) これとは別に支給されるものとして、おむつ代がでます。おむつ代の生活保護費がいくらもらえるかというと、約2万円です。また、転院する場合、歩行困難な場合は、転院に伴う移送の費用が支給されます。また、有料老人ホームへ入る際の入居金(生活保護費では敷金等と呼んでいます)も上限の範囲内で支給されます。その際、被服費が約1万円、布団代が約1万円がもらえます。介護保険は通常1割負担ですが、もちろん無料です。だから、親の面倒でお金がかかって困っている人はうまく生活保護を利用すれば相当助かるでしょう。

また、医療費は無料ですが、病院へいく交通費が支給されます。仕事を探す交通費も場合によっては支給されます。また、生活保護を受けている人が居宅生活ができなくなり、施設入所や長期入院になってしまった場合、住んでいたアパートの家財処分料も支給されます。

変わったところでは、生活保護を受けている女性が妊娠してしまい、相手の男に逃げられてしまった場合、おろす費用も支給されます。本当に、という感じですが、本当なのです。最も、市役所の人が良く分かっていなくて支給してくれない可能性はありますが、とにかく生活保護の費用はいろいろな分野でもらえます。

生活保護費はいくらもらえるというよりこれだけもらえる

生活保護制度が複雑で、いろいろな支給制度がある事がお分かりいただけたとおもいます。常にこの費用は生活保護で支給されるのか、生活保護費はいくらもらえるのかをしっかり考えていきましょう。

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生活保護費が余ったらどうなるのか?

生活保護 余ったら

皆さん、こんにちは。生活保護費が余る事は考えられませんが、余ったら、貯金はどうなのか考えて行きたいと思います。アベノミクスで景気が良くなっているとのマスコミ報道ですが、実際にはどうでしょうか。自分の給料の手取りは増えていますか。皆さんの生活に直結する食料品などの生活必需品は値上がりしています。牛丼の並も昔は300円弱で食べれましたが、今は400円弱しますね。物価が上がっているのに生活保護費はあらゆるところで切り下げられています。

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生活保護費が余ったら貯金できるのか。

生活保護 余ったら昨今、生活保護費はいろいろな形で、引き下げられているため、とても、毎月の生活保護費が余ったら、貯金しようなどという事は、難しいと思われます。しかし、全く不可能という訳ではありません。一つの方法としては、生活保護費を増やす方法があります。生活保護費を増やす?そんな事ができるのかと思うかもしれませんが、いろいろな方法があります。まず、一つの方法は、生活保護費には加算という制度があります。加算の中に障害者加算というのがあります。これは、身体障害者手帳1級及び2級の人、精神保健福祉手帳1級の人、障害年金1級の人は、約2万数千円の加算がつきます。つまり、通常の生活扶助費(食費や光熱水費などにかかる費用)は7万円~8万円ですが(もちろん地域によって違いますが)、それに加えて上記の条件を満たす方は、加算分のお金がくわえられます。つまり、生活扶助費が約10万円程度になるという事です。

家賃は別です。仮に家賃が4万円としますと、約14万円の生活保護費が毎月もらえる事になります。もちろんこういった障害をもった方は、病院へ行く事も多いでしょうが、医療費は無料なので、生活保護を受けていない人は3割自己負担ですから、週1回病院へ通院している人は病気にもよりますが、数千円は得をしているといっても過言ではありません。また、交通機関を使って通院している場合、通院交通費がもらえますので、ここでも片道200円として、週1回通院しているとして、月で、1600円は支給されます。年間にすれば、2万円弱になります。また、一般的には、下水道使用料やNHK受信料は免除、水道料金は一部免除になりますので、これだけでも毎月数千円程度はお得です。また、アパートに住んでいる場合、通常は、2年に1回、更新料がかかります。最近はほとんど火災保険料をとられますが、これらも上限はありますが、約8万円支給されます。(地域によって違うので、注意して下さい) このように生活保護制度は使えば使うほど、いろいろなお金が支給されたり、、免除されたりします。だから、生活保護費が余ったら貯金してしまうのもいいと思います。

ただ、心配なのは、生活保護費が余ったら、貯金して多額の貯金ができた場合、生活保護が打ち切られてしまうのではないかと心配になるかもしれません。実際に80万円の貯金が発覚し、生活保護が止められてしまい、裁判になったケースがあります。裁判では、貯金は認められ、生活保護は継続になりました。しかし、多額の貯金が発覚し、生活保護が止められてしまうケースは後をたちません。その場合、どうしたら良いのでしょうか。例えば、節約して生活保護費が余ったら貯金したとします。しかし、多額になって、生活保護を止められては意味がありません。この貯金が認められるには、一つのポイントがあります。それは、生活保護制度では、自立更生の目的のためならば良いとされています。何だか難しい表現ですね。例えば、子供の進学資金のために貯めているといえば、それは、自立更生にあたるといわれると思います。このへんは、ケースバイケースですが、余程の事がない限り、きちんと説明できれば問題ないとおもわれます。実際には、生活保護費が余ったらなどという事は難しいと思いますが、いろいろな生活保護の制度を使って支給してもらっていけば、生活保護費が余ったら貯金をするというのも可能ではないかと思います。

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長期入院している人の生活保護費が余ったらどうなるのか

長期入院患者で多いのが、要介護4や5で、ほとんど自己表現できない状態になり、障害者加算がついている人や精神疾患で社会的適合性がなく、精神保健福祉手帳1級もしくは、障害年金の等級が1級の人は障害者加算がついています。この場合、月額約4万数千円が支給されます。もちろん入院にかかる医療費は無料で、入院食事代もかかりません。また、おむつを使う人は毎月の生活保護費とは別におむつ代が支給されます。(もちろん上限はあります) この場合、こういった人達は、何かお金を使おう、例えば、テレビをみようともしないため、生活保護費が余る事が多いです。生活保護費が余ったらどうするのでしょうか。

こういった人達は、自分でお金が管理ができないので、病院もしくは、成年後見人が管理します。その場合、生活保護費が余ったら、そのまま貯金されます。通常は、貯まったお金が、30万円を超えた場合に扶助費の支給停止になります。そして、貯まったお金が10万円をきった時点で、支給再開となるケースが多いようです。もちろ入院医療費は全額でます。そのため、長期入院患者で、金銭管理が病院管理や成年後見人の管理の場合は、このような支給停止の措置がとられます。ただ、親族が管理している場合は、いくら貯まっているか分からないので、支給停止する事は少ないようです。 実際には使い込んでいるケースがあるようです。

また、生活保護者が死亡してしまった場合に生活保護費が余ったらどうなるのでしょうか。

葬祭扶助費と生活保護費が余ったらどうなるのか。

まず、葬祭扶助費とは何でしょうか。通常、人は死ねば、親か子か、もしくは兄弟が葬儀を行います。しかし、生活保護を受けている人は、親族関係が破綻している方が多いのが実情です。そのため、生活保護を受けている人が亡くなった場合、親族が葬儀をしてくれず、葬祭扶助費というもの(要は火葬代みたいなもの)を支給して葬祭業者にお願いするケースが多いのです。その時、毎月の生活保護費が余ったら、そのお金は葬祭扶助費に充てる事になります。もし、生活保護費の余ったお金が葬祭扶助費を上回った場合は、その余ったお金は親族に渡されます。そのため、市役所の担当者は、生活保護費が余ったら、葬祭扶助費を超えそうになったら支給停止にしてしまう例も見受けられます。(大体葬祭扶助費の金額は、20万円です)

生活保護費が余ったら貯金するのもいいですが基本的には使ってしまったほうがいいでしょう

生活保護制度はきちんと知っていれば、いろいろなお金が支給される事がわかったと思います。だから、生活保護費が余ったら、貯金してもいいと思います。しかし、多額の貯金を変に市役所に勘ぐられてしまうのがオチなので、使ってしまったほうがいいとおもいます。現在は、液晶の結構、大きなテレビを持っている生活保護者もいます。その理由の一つとして、生活保護者は時間のある方が多いので、テレビを見ている方が多いです。使い道はいくらでもあります。また、生活保護を受けていれば、医療費や介護費も無料なので、そもそも多額の貯金をせずとも通常の福祉サービスを受ける事ができます。 生活保護費が余ったら、その分、繰り越していっていいと思います。ただ、基本的には自立更生と認められる目的以外の理由では貯めずに生活保護費は使っていったほうがいいでしょう。

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