小説 生活保護腐敗列島

生活保護腐敗列島 その1

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はじめに

[私はなんかエラーをやらかしましたかねえ]
高橋俊夫は異動の内示を受けてついため息をついた。今日は3月25日。異動の内示を受ける日だ。異動先は生活保護課だ。いわゆる3Kと呼ばれる部署だ。
仕事内容は生活保護受給者との対応や事務処理を行う部署だがここへ異動することは役所人生にとって一般的にはマイナスイメージだ。上司の係長相原は[君は現場経験が今までないからいいと思うよ。決してなんかあったわけじゃない。少なくとも僕は評価したんだけどねえ]とつぶやいた。

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驚きの内示

高橋俊夫は今まで順調な役所人生を歩んでいた。明治大学政治経済学部を卒業後、松井市役所に入庁した。入庁後広報課に配属された。広報課は比較的人気の部署で一応出世コースでもある。高橋としても満足いく配属であった。そこで6年務めたあと今の教育委員会総務課給与係に配属になった。
ここの部署も比較的出世コースであり自分の仕事が評価されたと感じた。給与係を3年間務めた後今の総務課人事係に係異動になった。人事係は総務課の中では中心のポジションであり役所人生は言い方は悪いが比較的順風であった。地位としては副主査という立場であり係長の次の立場であり次は異動かもしれないが係長だろうなと漠然と勝手な思いを抱いていた。
松井市役所は人口50万人の都市であり政令市になることはないがいずれ中核市にはなるそれなりの大都市である。内示を受けたときもいよいよどこかの課の係長だろうと勝手に考えていた。それがまさかの生活保護課ふの異動だ。それも係長ではなくケースワーカーだということだ。この異動だけみる限りはなんかあってマイナスの人事だと思うのが普通だ。
相原がおごってくれて慰労してくれてなんとなくまだ若いから心配ないようにいわれたがやはり不安はよぎる。高橋は今年39歳でまだ役所人生はかなり長いがこのタイミングで生活保護課への異動でしかもケースワーカーというのはやはりなんか不自然だ。気が重いまま異動先への準備へ取りかかった。

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異動先へ

高橋は生活保護課第3係へ異動になった。仕事内容はケースワーカーだ。係長は赤井という人で年齢は50歳で主査で係長だ。主査は高橋が副主査でその一つ上のポジションだ。あまり出世しているとはいえない。役所人生を見てもらわかる。高校卒業後松井市役所に入所し道路維持課に配属となり8年いたらしい。ここの部署も生活保護課と同じで3Kといわれている。その後はある出先の出張所に異動になりそこにも数年くらいいたらしい。その後滞納税金管理課へ異動になりそこに数年いたらしい。次の異動はまた道路維持課に戻りそこで係長になったらしい。数年以上いた後今の生活保護課へケースワーカーとして異動し2年ケースワーカーとして務めた後今の係長になり係長として2年目である。昔はやんちゃをしていたみたいだが今は落ち着いており頼りになる係長で部下の信頼は厚い。
その係長を支える副係長は永田という人物であり赤井係長より2つ年下だ。係長と同じで高校卒業後松井市役所に入所した。最初の配属先が市民課で戸籍の窓口だ。そこに10年いた後に生活保護課に配属になりケースワーカーとして3年務めた。その後は公民館へ異動となり言い方は悪いがその後は公民館を衛星のように転々とする。5年前に生活保護課にまた異動となる。ケースワーカーとしてだ。2年前に今の副係長になる。地位は副主査で高橋と変わらない。やはり出世は遅れている。48歳で副主査は正直避けたいところだ。性格は温厚で話やすい感じだ。
係の職場は比較的いいところでその点は助かった感じだ。最初にあったときに心配ないからと言われたのが不気味であり印象的だった。
自分の経歴を知っている係長からサポートするようにいわれているのかもしれない。生活保護課は庶務係と第1係から第5係まであり、50人以上いる大所帯だ。前にいた教育委員会総務課は3つの係で16人の課だったので違和感はすごいあり、電話もなりぱなっしで雰囲気はまったく違う。これだけ人数がいながら一人も知り合いがいないのは驚きだ。それだけ違う世界ということなのだろうか。今年異動できたのは7人だ。5人が異動したので2名増員だ。このご時世どこの課も人数が減らされているのに2人も増員とはそれだけ生活保護受給者が増えているということなのだろうか。庶務係の話ではもっと増員してくれるはずだったと言っていた。

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新しい世界のはじまり

高橋が受け持つ地区が決まった。生活保護世帯の数は80世帯だ。厚生労働省の決まりでケースワーカー一人当り80世帯しかもてないとなっているためだ。しかし実際には90世帯か場合によっては100世帯を超えるケースもある。
高橋は異動したてということもあり配慮された。引き継ぎ書をみた。受け持つ世帯についてきちんと書いてある。前任はきちんとしているみたいだ。前任は35歳の主任主事みたいで自分より1階級下だ。今回は異動で税務課にいったとのことだ。引き継ぎ書の説明をしている時今度の税務課は暇みたいなので分からないことがあればきいてくださいとのことだった。生活保護課には3年いたみたいだ。赤井係長は生活保護課で一番いい係長だからラッキーですよと笑いながら言っていた。最も来年は異動かなあとも言っていた。赤井係長もあと役所人生10年きったから楽したいだろうにと言っていた。
生活保護課は3階にある。ここは福祉関係の部署がいっぱいあるところだ。どこの部署も忙しそうだ。
[今日はもう帰っていいよ]と赤井係長は終了のベルと同時に優しく言った。そして明日は一緒にまわろうといってくれた。引き継ぎ書を家で読むため持ち帰る準備をした。第4係の安西係長が総務課からくるだけあってまじめだねえと笑いながら言っていた。それだけ総務課からの異動は異例なのだ。安西係長も赤井係長と同じき50歳だ。ただ大学は出てるらしい。ケースワーカーを1年経験した後今の係長になった。係長になって今年度は3年目だ。主査には5年前になっており本人は来年異動したがっている。明日からどうなるか正直不安だ。

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この小説について

この小説はあくまでフィクションです。今回の小説の時期は平成17年です。西暦では2005年です。また次回をお楽しみにしてください。コメントもお待ちしてます。また今後も小説以外のブログも発信しますのでよろしくお願いします。

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4 Responses to “小説 生活保護腐敗列島”

  1. まる より:

    はじめまして、説明下手ですがよろしくお願いします
    引越に伴い備品の購入についてお聞きします

    私の方でも色々調べたのですがカーテン、網戸、ガスコンロ以外は購入出来ないのでしょうか?
    調理家電なども無くこのままだと外食、弁当などで結構な食費になりそうなので困っています。
    炊飯器を買ったり電子レンジを買ったりする事は出来るのでしょうか?
    約2万くらいの中で収めるとも書いてありました
    既にカーテンとガスコンロが無いので中古購入を考えています
    安く買うために個人売買を考えているのですが領収書が発行されないとマズイですよね
    例えばメルカリなどの購入履歴でも納得してもらえるのでしょうか

    説明下手ですいませんよろしくお願いします

    • 小川 友樹 より:

      コメントありがとうございます。まず家具什器費がでるかどうかなのですが例えば調理器具が新しく住むところにあわない場合は購入できます。その他の場合は転居時に家具什器を全くもっていない場合に適用になります。仮に適用になっても家具什器の範囲は非常に狭く電子レンジなどは適用になりません。鍋やおはしといったものです。あまり期待しないほうがいいと思います。なお、転居費用が支給対象の場合は引っ越し代もでます。何かありましたらコメントを下さい。

  2. まる より:

    コメントありがとうございます
    鍋や食器などは対象となるのですね
    冷蔵庫 洗濯機 布団などはどうでしょうか

    • 小川 友樹 より:

      コメントありがとうございます。洗濯機は対象にならず、冷蔵庫は薬を保管するために必要と条件があります。布団は家具什器費とは別でない場合は支給できます。家具什器費はかなり昔に定められたもので古いので生活必需品と思われるものでも認められないものがかなりあります。

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