小説 生活保護腐敗列島

小説 生活保護腐敗列島 その2

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異動して翌日になり高橋は不安の中で生活保護課へ出勤した。異動者は部内の挨拶まわりを今日はまずするみたいだ。生活保護課は福祉部になる。福祉部内の課へ挨拶まわりをする。まずは福祉部の筆頭課になる福祉政策課だ。
そういえば前いた総務課人事係長の相原も確か昔いたと聞いている。いいかたは悪いがエリートコースだ。まずは福祉部長への挨拶だ。福祉部長は新聞を読んでいた。
福祉部長は大川といい55歳。財政部内が長い市役所内のエリートコースを歩んだ男だ。生活保護課の異動者が課長の引率のもと部長室に入ると新聞をたたんで立ち上がった。福祉部長は顔をしかめながら[生活保護課ね。大変だけど体に気をつけて頑張ってください]といいすぐに座った。あまり関わりたくない態度だ。生活保護課長の河口と会話もかわさない。現場畑の長い河口とは付き合いもないのだろう。今さらながら自分の異動が想定外なのを感じる。

挨拶まわりの違和感

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高橋達の異動者は生活保護課長に連れられ福祉政策課長に挨拶をした。福祉政策課長は忙しいみたいで形式的な挨拶をしてすぐに書類に目を通した。福祉政策課を出るときに声をかけられた。[高橋じゃないか。挨拶まわりか。何課か。生活保護課?]教育委員会総務課にいたとき一緒に仕事をしたことがある佐藤だ。42歳で2期先輩だ。総務課から福祉政策課に異動しており去年に主査になっており高橋より1階級上であり50歳で係長の赤井と同じ階級だ。福祉政策課と生活保護課の立ち位置の違いがよくわかる。佐藤はびっくりした表情を見せながら無理するなよといって仕事に戻った。
異動者から奇異な目で見られた。はっきりいって生活保護課に異動でくる人間にエリートコースである福祉政策課に知り合いがいることは普通ないのだろう。
保健福祉課に挨拶へ行く。保健師が多いせいか女性が多い。生活保護課の異動者が課内に入ったらざわつきだした。生活保護課が特殊な部署扱いなのが嫌でも感じる。なかには頭を深く下げる人もいてお世話になりますと真剣なまなざしで言う人もいる。やはりここでも自分のこれからする仕事が尋常じゃないのを嫌でも感じる。生活保護課長は苦笑いしながら次の課へ向かった。

病院で死亡

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高橋は挨拶まわりが終わり椅子に座った。机にメモがあった。松井中央病院の相談員からの電話で高橋が担当している入院中の坂田という生活保護者が死亡したとのことだ。引き継ぎ書をみたら入院中でまもなく死ぬと思われますとある。死亡した場合の葬儀は業者に手配済みとなってる。いきなりの死亡の連絡にとまどい赤井係長に話をした。赤井係長はすぐに同じ係にいる山田をよんだ。山田は30歳で去年生活保護課へ異動できた。なかなか頼りになるらしい。赤井係長は山田にすぐに一緒に病院へいくように行った。山田はふたつ返事で引き受け公用車の手配をした。公用車はあいておりすぐに公用車駐車場に向かった。
軽自動車でタイプは古い感じだ。高橋は教育委員会総務課にいたため公用車に乗るのは久しぶりだ。山田が運転した。山田はいきなり死亡とはついてないですねと笑いながらいっていた。でも前任がきちんと葬儀会社の手配をしといたからよかったですねと言っている。死亡はよくあるのでチェックしといてくださいねいきなり死なれると面倒ですからといっていた。山田は死亡でもまったく動じる気配がない。生活保護課になれるとこういう戦場みたいな感覚になるのだろうかとふと思った。
松井中央病院についた。女性の相談員の中沢さんの案内を受けてベッドにいった。簡単な荷物があった。山田はいきなり死亡した生活保護者のポーチをあけて財布の中身を調べた。二千数百円があるだけだ。山田はこれしかないのかとはきすて仕方ない80条免除で処理するかとつぶやいた。なんのことかさっぱり分からないがとりあえず山田のいうとおりやるしかない。山田は病院のほうはこれでうまく処理したからあとはアパートの撤去をうまくやらないととつぶやいた。病院でかかる医療費以外の雑費は今月分以外は保護費の預かり金で済ませており今月は2日分なのでほとんどかからないみたいだ。
山田のいわれるとおりわけの分からないなかなんとか病院でのやるべきことは終わった。山田は帰りましょうかといった。気がついたら午前12時になっていた。帰りに一緒に昼食をとってから役所に戻ることにした。

衝撃の発言

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昼食はファミリーレストランに入った。山田は日替りランチを頼んだので同じものにした。山田はアパートの撤去も一緒にいきますよといってくれた。どうしていいか分からない身としてはありがたい話だ。赤井係長が山田をサポートにつけた選球眼には頭が下がる。またすぐにサポートに山田が入ったのも赤井係長に人徳があるからだろう。山田はとりあえずケースが減ってよかったですねと言った。高橋はまだ慣れないこともあり死亡でよかったという感覚が理解できなかった。山田はすれたところもなくむしろナイスガイといった感じだがこの発言はついてけない感じがした。しかし生活保護課にいればきれいごとはいってられないのだろうと自分に言い聞かせた。
山田はこの後アパートの撤去で大家が変な奴でなければいいんですけどねといっている。あと作業着を用意しときますねと言った。まだ異動して2年目だが手際がよく仕事をよく理解している。人材としても優秀だし総務部門に引っ張ってもきちんと仕事はできそうだ。ふと生活保護課にも優秀な人材がいるんだなどとよこしまな考えがよぎった。いや山田がたまたま優秀なのかもしれない。昼食を食べおわりもう午後1時は過ぎているが少しゆっくりしてから役所へ戻ることにした。
役所へ戻ったら赤井係長がお疲れ様といい山田のいうとおりやれば大丈夫だから分かったな高橋と言った。机に戻ると電話のメモがいっぱいはってある。課内は相変わらず電話はなりっぱなしだ。メモをみたが生活保護者や病院の相談員やケアマネージャーやらいっぱいだ。山田にきいてひとつひとつ処理するかと山田のほうをみたらなにやら電話をしている。遠くから声がした。高橋さん高崎病院の内藤さんから3番電話といわれて電話をとった。分からないながら電話で話をして折り返し電話をすることで電話は終わった。気がついたら午後3時だ。落ち着くひまなくメモをひとつひとつみた。

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4 Responses to “小説 生活保護腐敗列島”

  1. tomo より:

    初めまして。現在大阪府の某市で8年前から生活保護を受給しています。実父のDVで母とシェルターに避難後に現在の市にて保護を受けました。しかし実父からストーカーをされ警察沙汰になり、11月1日市のケースワーカーに転居申請をしました。ケースワーカーから市域外への転居を勧められケース会議で許可が降りるか検討します、との回答を頂き、6日の会議まで待機中です。市域外転居は管轄地域間での移管手続きが厄介との事で移転先で保護がスライドされない危険があるとネットで調べたら事例が出てかなり不安です。私の方で事前に対応する事はありますか?申し訳ありませんがご指導お願い致します。私のメールアドレスは此方→challenge0418@i.softbank.jp

    • 小川 友樹 より:

      コメントありがとうございます。通常、DVの場合は市外転居は可能ですが、最近、市役所が支給をしぶる傾向にあるので気をつけてください。大丈夫でしょうか。ぜひコメントをください。

  2. tomo より:

    初めまして。現在大阪府の某市で8年前から生活保護を受給しています。実父のDVで母とシェルターに避難後に現在の市にて保護を受けました。しかし実父からストーカーをされ警察沙汰になり、11月1日市のケースワーカーに転居申請をしました。ケースワーカーから市域外への転居を勧められケース会議で許可が降りるか検討します、との回答を頂き、6日の会議まで待機中です。市域外転居は管轄地域間での移管手続きが厄介との事で移転先で保護がスライドされない危険があるとネットで調べたら事例が出てかなり不安です。私の方で事前に対応する事はありますか?申し訳ありませんがご指導お願い致します。

    • 小川 友樹 より:

      コメントありがとうございます。確かに移管手続きはやっかいです。不安はありますがたいていうまくいきます。例えば前の市役所でわからなかった預金が新しい市役所で発覚するとアウトですね。ただ一般的にはDVは移管がスムーズにいきやすいのも事実です。

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